スマラプラ宮殿
スマラプラ宮殿(Puri Semarapura)は、16世紀以降バリ島を支配していたゲルゲル王朝時代の貴重な文化遺産です。
敷地内に入り、まず目につくのは、まるで池に浮かぶように作られたバレ・カンバン。これは、ゲルゲル王朝時代、王家の人々が休憩場所として使われていた建 物を1940年代に復元したものです。ここに来たら、ぜひ見て頂きたいのは、この地に古くから伝わる「カマサンスタイル」という絵画技法で描かれた見事な 天井絵です。
また、敷地の北東側には、クルタゴサと呼ばれる、小さな建物が立っています。クルタゴサとは、サンスクリット語で裁判所を意味し、その名の通り、地方レベ ルでは解決できない事案を裁いた場所でもあるのです。このクルタゴサにも見事なカマサンスタイルの天井絵が施されています。
スマラプラ宮殿から通りを隔てた場所にはププタン記念碑が建てられており、内部にはオランダ軍との壮絶な戦い(ププタン)の様子を紹介する資料が展示されています。時間があれば、ぜひご覧いただきたい記念碑です。
※ププタン(壮絶な死)
19世紀後半から、オランダ軍がバリ島侵攻を始め、バリ島各地の王国は、オランダ軍の侵攻に敗れ去っていきました。
スマラプラ宮殿のあるスマラプラには、ゲルゲル王朝の流れをくむクルンクン王国があり、最後までオランダ軍に抵抗をしていましたが、圧倒的な戦力の差に、 敗戦を悟った王族・貴族・家来たちは煌びやかな装飾品を身につけ、ガムランが流れる中、立ちはだかるオランダ軍にむかい死の行進をしたのです。
オランダ軍の銃器の前に倒れた屍を乗り越え続く死の行進に、オランダ軍は恐怖を覚え、最後は全員討ち死にとなったのですが、この死の行進はププタンとして後世まで語り継がれているのです。
基本情報
施設名 | スマラプラ宮殿(Puri Semarapura)・ププタン記念碑(Monumen Puputan) |
入場料 | 大人Rp12,000 子供Rp6,000(ププタン記念碑の入場料も含む) |
アクセス | 公共交通機関はございません。カーチャーターやタクシーなどをご利用ください。 クタエリアから、車でおよそ2時間、ウブドエリアから45分 |
開館時間 | 07:30~17:00 |
休館日 | ニュピ |
その他 | 入場に際し短パンや、ミニスカートの場合サロン(腰布)の着用を求められることがあります。(入口にて無料レンタルしています) |
マップ
ご案内&フォト
入口をはいって、真っ先に目につくのがこのバレ・カンバンです
バレ・カンバンはまるで池に浮かんでいるかのように作られています。
バレ・カンバンの天井に書かれているカマサンスタイルの天井絵
天井絵は、天井一面に描かれています。
バレ・カンバンへは、この橋が唯一の通り道
敷地の北東にあるクルタゴサ(裁判所)
ここにも、見事な天井絵が描かれています。
クルタゴサの天井絵は、道徳的、宗教的教えをモチーフにしているそうです。
敷地内にある博物館には、付近から出土された土器や王朝時代の武器、装飾品、写真、絵画などが展示されています。
博物館の中には、バロンダンスでおなじみのバロンやランダも展示されていました。
通りを隔てたところにある、ププタン記念碑。内部にはププタンを説明したジオラマなど資料が展示されています。
